アプリのトラッキングって何?

iPhoneなどのiOS 14.5で厳しくなったトラッキング要求。

なにかイメージだけだと、自分の情報が外部にもれていると思っている方も多いかもしれませんね。

広告を生業にしているFacebookなどは猛反発しましたが、iOS 14.5からは、このIDを使ってトラッキングを有効にするかの選択をユーザが行うようになりました。

Facebookアプリなどを起動したときに、「Appからのトラッキング要求」を許可するかどうか確認が表示されます。

アプリのトラッキングとは

アプリのトラッキングの仕組みを簡単な例で説明しますと、

・NetflixでAという歌手のミュージックビデオを観た
・Amazonでドッグフートを買った
・転職サイトで30歳代の薬剤師を検索
・住宅情報サイトで湘南の物件を検索
ということを行ったら、

30歳代:Aが好き:犬を飼っている:薬剤師:転職、湘南に引っ越しを検討中
というようなキーワードが、IDFA(Identifier for Advertisers)のIDに記録されていきます。

IDFAは、アプリ間で利用する共通のID(識別子)で、キーワードなどが記録されていきます。これは、「Appのトラッキング要求を許可」していると発行されます。

IDFAの情報を利用することで、アプリやサービスを提供している会社で持っているユーザー情報以外にも、興味のありそうなキーワードを取得できます。それを元に最適な広告(ターゲッティング広告)を表示することができるということです。

仮に、Facebookはほとんど使っていなければ、そのユーザーの情報は登録されている内容だけになります。IDFAに蓄積された情報を使えれば、そのユーザーがAmazonで買ったものや、Googleで調べたものなども解析できるわけですね。

トラッキング要求を許可するかどうか

iPhone, iPadでは、「設定」アプリの「プライバシー」を開くと、「トラッキング」という項目があります。

「Appからのトラッキング要求を許可」がONになっていると、App間での情報が記録され、利用もされます。

また、許可をONにしていても、各アプリで利用するかどうかを個別に選択することも可能です。

なお、この「Appからのトラッキング要求を許可」にかかわらず、AppやWebサービスなどのアクセス情報は、個別に収集もされています。(全てではないかもしれませんが)

Amazonで買い物したものは、Amazonのシステムではその履歴を利用して、おすすめの商品を提示してくることに変わりはありません。

トラッキング要求と広告の表示内容

情報が収集されるということに、違和感というか気持ち悪いと感じる方は、設定をOffにしておくといいですが、アプリ内での広告が出なくなるわけではありません。

また、情報が少なくなる(App内の履歴のみ)ことで、自分に興味のない広告が表示される確率も高くなります。

Facebookやインスタグラム、Amazonや楽天での買い物などは、興味のあるものしかアクセスしていないので、どうせ広告が出るのなら共通したものの方がいい……というのであれば、それらのアプリでは、トラッキングをOnにするという考え方もあるかもしれません。

トラッキングされたくない情報がある場合

上記のようなものはいいけど、メッセージやメールなどは、個人的な内容も含まれるので、情報自体を収集されたくないという人もいるかと思います。

iPhoneならメッセージアプリは暗号化されているので、Appleにデータは存在しますが、内容を解析することはできません。メッセージをもらった人同士のみ、内容を見ることができます。Appleもメッセージアプリで広告は出ないですしね。

でも、相手はiPhoneじゃない……という場合は、Signalというメッセージ専用アプリもあります。

Signal Messenger: Speak Freely
Say "hello" to a different messaging experience. An unexpected focus on privacy, combined with all of the features you expect.

Signalは独立非営利団体が運営しているサービスで、エンドツーエンド暗号化(送受信した人しか内容を確認できません)された安全なメッセージです。非営利団体なので、広告収入を得る必要もないし、グループ内のIT企業というようなしがらみもありません。

当然ながら、広告収入などもないので、利用者からの寄付で成り立っています。利用価値があり継続して利用するのであれば、少額でもいいので寄付をした方がいいですね。

メッセージではなくメールをメインにしているのであれば、ProtonMailがあります。

安全な電子メール: ProtonMail は暗号化された無料の電子メールです。
ProtonMailは世界最大のセキュリティで保護された電子メールサービスで、CERNとMIT の科学者によって開発されました。オープンソースであり、スイスのプライバシー法によって保護されています。

こちらは、スイスに拠点を置く企業のサービスです。

Signalと同じくエンドツーエンドの暗号化されたシステムなのですが、メールなので、相手がGmailやキャリアメールでも送信は可能です。お互いにProtonMailを使っていないと、あまり意味はないのかなぁという気がします。

無料でも利用できますが、メールボックスの容量や1日に送受信できるメール数などに制限があります。また、使える機能も少ないので、これらの制限内で利用できるのかが、無料でいいかどうかの判断になります。

まとめ

Facebook側も、無料で利用していきたいのなら、より広告収入を得られるように、トラッキングを許可してほしいという考えです。

Facebookやインスタグラムが有料ならそういうことも不要ですけどね。

つまり、サービスを利用するということは、その対価を支払う必要があります。無料で利用しているのであれば、その企業の収入になる手助けも必要ということですね。

トラッキング自体は個人の情報を盗んでいると思う人、なんか適当に解析されているなぁと思う人と、とらえ方にも違いはあるかと思います。

誰かにハッキングされているのとは違い、企業が集めたデータをもとに、特定の人に個別に行動を起こすことはなく、自動的に「広告」が表示されたり、営業用のDMが送信されている。
そう思えば、あまり神経質にならなくてもいいでしょうね。
(特別なアクセス権限を持った人が、悪巧みすれば問題ではありますけどね。)

繰り返しになりますが、
トラッキングはしてほしくないのであれば、「設定」アプリで許可しないようにしておきましょう。

それでも、各種サービスの中では、アクセスや買い物などの履歴は残るので、利用はされていることを認識しておきましょう。

そういったものを排除したければ、無料サービスではなく、有料サービスを利用するようにしましょう。

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